Challenge
地域一体での
アドベンチャートラベル推進
海外でのアドベンチャートラベルの広まりをうけ、北海道では国内ではいち早く推進に取り組んでいましたが、地域としてアドベンチャートラベルに取り組むパーパス(目的)や方向性などが定まっておらず、個々の事業者(地域の旅行会社やローカルガイド等)の方々で共有するビジョンがありませんでした。
地域においてなぜ推進するのか、どんな姿を目指すのか、という「思い」の言語化と合意形成。そして、その実現に向けて、どういった顧客をターゲットにおくべきなのか、どのような顧客に向けてどのようなツアーの造成を進めていくべきなのか。地域におけるアドベンチャートラベルの目指す方向性の策定や、ターゲットユーザーの分析が求められていました。
Solution
各関係者の思いを棚卸し
PUPLICAでは、有識者や官公庁・地域の事業者ら関係者とともに実施したワークショップを通じて、アドベンチャートラベルへの思いを棚卸し、北海道地域としての進むべき方向性を「パーパス」として策定。アドベンチャートラベルに取り組むことにより、観光客、観光事業者、地域、環境の全てに利がある、「四方良し」状態を実現するものとして言語化しました。
複数の分析手法を用いた
マーケティング調査の実施
さらに、このパーパスの実現に向けたマーケティング戦略策定を目的に、欧米9カ国のアドベンチャートラベル顧客層に対して実際の旅行のあり方や求める体験、心理的な価値観などについてアンケート調査を実施。従来用いられる国籍や年齢等のデモグラ属性だけでなく、価値観や旅行特性にもとづいて顧客群を分類する手法(クラスター分析)を実施することで、より実際の旅行選択に関わると考えられる心理的な属性で、顧客の姿を定量的にセグメントすることができました。そこから当該地域にとって最も魅力的かつ親和性の高いターゲット顧客を定め、来訪促進や満足度向上に向けたマーケティング戦略策定を行いました。
Impact
地域共通のナレッジとして公開
ビジョン策定及びマーケティング調査の結果を踏まえて、地域のアドベンチャートラベル取り組みのマーケティング戦略として取りまとめを行いました。この内容はコンテンツ造成事業の報告書及び「マーケティング戦略」として、アドベンチャーツーリズム協議会のwebサイトにて公開。この地域において、旅行関係者の皆さんが同じベクトルでアドベンチャートラベル推進に取り組んでいくための、共通ナレッジとして活用されています。